今週の「週刊東洋経済」の特集はもうちょっとちゃんとしたほうがいい
「週刊東洋経済」のトヨタ特集は、個別施策が面白いものの、全体的な論立てがピンと来ない。(私が自動車産業を全く知らないからなんだろうか)
- 巨人トヨタの課題は、「売上拡大に伴う品質管理の低下」である。
- 解決策としては、トヨタの強みはカイゼン文化を生かした品質管理強化である
- ロボット自動化をより進めた「革新ライン」
- 教育コストを引き下げる「士官学校」の導入を進めていくという内容。
- 一方で今後対策が求められるBRICs市場への展開は低価格車を投入する
よっぽど、トヨタHPのアニュアルレポートの方がまとまっている。
生産拡大と需要変動リスク
現在、世界のさまざまな地域においてトヨタ車への需要は拡大の一途をたどっています。こうした需要の急拡大に対し、各工場の生産・供給力が追いつかなければ販売機会を逸することになります。
課題・施策に関しては、
- 課題は需要変動リスクへの対応である
- 施策として「グローバル・リンク生産体制」の構築
- 「グローバル・リンク生産体制」とは現地生産を基本とし、不足分は日本工場から出荷することで機会損失を最小化する方針
アニュアルレポートによれば施策を行う上で、生産ラインにとって求められる要件は下記3点。
- 生産ラインのフレキシビリティを高めること
- シンプル&スリムな生産手法や生産設備を開発すること
- 生産工程で高い品質を確保すること
記載は無いが、生産ラインのフレキシビリティには、新規工場の立ち上げ期間短縮、イニシャルコスト削減も含まれるのだろう。そのために生産手法、生産設備の開発にはシンプル&スリムが必要になってくる。