「24」のダメな部分はERP導入プロジェクトっぽい

久しぶりに「24」を見た。シーズン5。とても良く出来ていた。
シナリオが支離滅裂、勢いだけで展開する当たり、大いに笑ったし楽しめた。


個人的には24の魅力を、危機的状況に対してろくに機能しない組織と、ジャックを中心とした正気では無い方たちの個人プレーによる混沌だと受け止めている。


これって私が見てきたERP導入プロジェクトの状況に酷似している。
プロジェクトが危機的状況にあるにも関わらず、現状把握、リスク管理が全く出来ていない組織。自分が優秀だと思いこんでいるコンサルタントの暴走、お客様の混乱、仕事を邪魔する奴を上司の進言により外すような足の引っ張り合いをしたりとか。



端で見ているにはブラックなシチュエーションコメディーとして面白いのだけれど、自分が関わるとなると最悪。


こんな状況をどう打開すればいいのだろう?私はプロジェクト管理と個人プレーの防止の二点が最重要だと考えている。
自分の経験に照らすと、少なからずタンタンと進められる管理体制を整えることを重視してきた。そのお陰で、現状把握、状況のコントロール、リスク要因の把握が出来たし、結果として納期を遅らせたこともなかった。
また、個人プレーを無くすためには、現状の共有、各個人の役割の認識が必要で、チーム内でのコミュニケーションを常に取ることが欠かせない。


大規模プロジェクトにプロジェクト管理と十分なコミュニケーションが必要というのは誰でも知っているけれど、その重要性をちゃんと理解していないプロジェクト関係者が多く存在する。*1
上記対策をそんな状況下で行うのは、狂人の村に秩序を敷くようなもので胃が痛くなる仕事だ。


そんな訳で、24を見ているとERP導入プロジェクトには二度と関わりたくないと思ってしまう。

*1:私の経験上、ほんとに多く存在していた。プロジェクト慣れしてない方が多いとその傾向が強くなる